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子供のもやもや病とは?症状の詳細と治療法について




子供のもやもや病は、脳血管障害の1つです。脳に栄養を送る太い動脈が徐々に詰まることで、不足した血液を補うために、周囲から代わりの血管が発達する病気です。
この病気にかかる子供は、5歳~10歳に発症することが多いようです。

新しく作りだされた血管は、細くて無数に広がっており、造影剤を使って血管の状態を調べてみると、頭の中にもやもやと立ちのぼる煙のような形が映し出されることから、「もやもや病」と呼ばれるようになりました。

日本で発見された原因不明の病気でもあり、厚生労働省により難病に指定されています。難病指定ということで「医療費公的負担制度」の対象となります。補助制度の詳しい情報は難病情報センターにお問い合わせください。

もやもや病の世界の発症率を見ると、欧米人よりも、アジア系人種、特に日本人が発症しやすいことが分かります。

また、10歳以下の子供と30歳~50歳くらいの大人がかかりやすく、男性よりも女性の方がなりやすい傾向があります。

子供の場合は保育園、幼稚園、小学校に発作を誘因させるようなこと(ピアニカやハーモニカ、笛の演奏など)を控えるように伝えるのも重要です。

もやもや病の詳しい原因は未だ分かっていませんが、近年の研究では「RNF213」という遺伝子染色体の変異がこの難病と関係していることが発見されました。

虚血型のもやもや病の症状

もやもや病の発症の仕方には、虚血型と出血型の2種類があります。子供がなるもやもや病の多くは、虚血型のタイプです。大人の場合は、約半数が出血型で、半数は、子供と同じような虚血型に分かれます。

虚血型とは、もやもやした血管が細くなり、脳の血液の流れが足りなくなって起こります。典型的な症状としては、繰り返す頭痛、失神発作、脱力発作、不随意運動(自分の意思と関係なく身体が動く)、片麻痺(身体の左右どちらかに麻痺がおこる)、けいれん発作、知能低下などが見られます。

これらの症状が、もやもや病が原因となっていることに早期に気づいて治療できれば、治る可能性が高くなりますが、子供の年齢が低く、症状の進行が速い場合は、重い神経障害や知能障害が残ることもあります。

症状が引き起こされるきっかけは、大きな息を短い時間に繰り返す「過呼吸」です。過呼吸で一時的に脳の血流が不足することにより、突然発作が起こります。

例えば、激しい運動や、管楽器を吹いたり、熱いものを冷まそうとフーフーしたり、激しく泣くなどの動作に伴って、過呼吸が誘発されます。数分で症状が治まる一過性の虚血発作と、症状が残る脳梗塞とがあります。

虚血型のもやもや病の治療法

虚血型の治療には、血の流れがよくなるように、血小板の働きをおさえて、血液が固まるのを防ぐ抗血小板剤などの薬を服用します。対症療法としては、抗けいれん薬の投与もおこなわれます。

抗血小板薬には、主にアスピリンが用いられます。薬のみでの完治は難しく、開頭手術による抜本的な治療が勧められる場合もあります。一部では漢方治療の有効性を主張する声もありますが、何はともあれ医療専門家の方とよく相談のうえ、治療法を決めていかなければいけません。

症状が急速に進行した場合には、脳梗塞を起こしやすくなるため、脳へ流れている血流を増やすための手術が必要となります。

出血型のもやもや病の症状

一方、出血型は、もやもやと異常発達した血管の壁が弱く、膨らんだり破れてしまうために、脳内出血やくも膜下出血を引き起こします。自覚症状は、出血量の多さと出血する場所によっても症状が異なりますが、頭痛、意識障害、片麻痺などです。

虚血型に比べて症状が重くなりやすく、後遺症を残すことがあります。脳の血流が低下したり、手足に力が入らない、麻痺、言葉が話しづらいなどの症状が見られた場合は、手術が必要となります。

出血型は、治療後も再発率が高く、その後の経過観察が重要となります。再出血がないかを確認するため、定期的に医療機関での診断を受けることとなります。

出血型のもやもや病の治療法

出血型のもやもや病に関しても、虚血型と同じくバイパス手術が有効であるといわれています。JAM Trialによる研究では、バイパス手術によって出血型もやもや病の再出血発作が1/3程度に低減されることが分かりました。

しかしまだ研究の途上であり、手術にはリスクが伴います。主治医の方とよくご相談の上、決断をされるのが良いでしょう。

また、病院の診察に不安な点がある場合には、複数の医療機関での診察をあおぐ「セカンドオピニオン」を検討してみても良いでしょう。

また、手術後も再発防止のため、定期的にMRI検査を受けることが必要となります。そしてもしも生活のなかで頭痛や手足のしびれなど、不安な症状があれば、すぐに主治医の方に相談ができるようにしましょう。

早期治療の重要性

このように、もやもや病は、脳梗塞や脳出血を引き起こし、脳に大きなダメージを与えてしまう命に係わる病気です。

現代ではMRI・MRA検査の発達によって、脳検査はかなり簡単なものとなりました。

早めの治療が大切ですので、体調に異変を感じたら、すぐに「脳神経外科」を受診して検査を受けましょう。