子供の身長が伸びない!低身長症について知っておくべきポイント

子供の身長の伸びる時期は人それぞれなので、小学生のうちに伸びる子もいれば、中・高校生になってから急に伸びる子もいます。しかし、周囲の子に比べて身長が低いと、親としてはどうしても心配になりますね。

身長が伸びないのは、伸びる時期がまだきていないせいかもしれませんが、もしかしたら「低身長症」という病気の可能性もあります。伸びない理由がどうであれ、身長が低いと、自分に自信が持てなくなったり、ひきこもってしまうなど、性格にもマイナスの影響を与えてしまうことがあります。

身長の低いお子さんをお持ちの方は、子供の様子を注意深く見守ってあげることが大切です。

低身長症の目安は? SD表をチェックしよう!

子供の身長が、同い年で同じ性別の子供の平均身長に比べて著しく低かったり、成長の速度が著しく遅い場合を「低身長症」と言います。

医学的には、低身長かどうかを調べる方法として、標準偏差(SD)が使われます。SDを基準にして、標準的な範囲は+2SD~-2SDとされおり、-2SD以下であると、低身長症となります。また、-1.5SD以下の状態が2年間続く場合も、低身長症の可能性があります。統計によると、子供100人に対して2~3割が、低身長症であるとされています。

SDのチェックは、こちらのサイト(標準身長・標準偏差表)から、SD早見表をダウンロードしてチェックできます。

低身長症の原因は2つ

低身長症には、生活環境やストレス、遺伝などが要因となる「病気が原因ではないケース」と、身体的になんらかの異常がある「病気が原因となるケース」の2種類があります。

安心してほしいのは、低身長症は病気が原因ではない場合がほとんどなのです。

低身長症の原因の多くは、病気によるものではありません。病院を受診する子供の中で、実際に何らかの病気があって治療が必要とされる子供は、全体の5%程度であると言われています。身長が伸びない原因の多くは、体質的なものや生活環境に原因があるものです。

主な要因としては、

  • 食事・睡眠・運動といった生活環境が不規則
  • 父や母の背が低いなどの遺伝によるもの
  • ストレスによって、成長ホルモンの分泌が阻害される

といったことが考えられます。体質的に身長が伸びない場合は、今のところはっきりとした治療法は見つかっていません。これは残念ですが、どうしようもないことです。

一方で、生活習慣やストレスが原因のものに対しては、確実に改善することが可能です。ありきたり、といえばその通りかもしれませんが「よく食べ、よく寝て、よく運動する」のが何よりも大切なことです。

少食や偏食が、低身長症の原因となることが多い

低身長症の子供の多くは、赤ちゃんの時からミルクをあまり飲まなかったり、離乳食を食べなかったりなど、幼少期の頃から少食だったケースが多く見られます。

小学生や中学生になっても、少食や偏食の食生活が治らず、栄養が足りないことで身長が伸びないようです。日頃の食事では、成長に必要な栄養素を、バランスよく食べさせるだけでなく、肉や魚、大豆などのタンパク質も、多く取り入れるようにしてあげて下さい。

病気が原因となるケース

病気によって身長が伸びない場合、次のような原因が考えられます。

成長ホルモンの異常

骨の成長を促して身長を伸ばす働きをする「成長ホルモン」の分泌量が不足するために起こります。

成長ホルモン分泌異常症は、視床下部下垂体の何らかの異常によって生じます。成長ホルモンは2種類あります。それぞれ「グロースホルモン」「ソマトロピン」と呼ばれます。

低身長症の場合、以上があるのはグロースホルモンの方です。名前のとおり、グロースホルモンは「成長」(Growth)に作用するホルモンです。グロースホルモンが足りなくて身長が低いのが「GH分泌不全症」の特徴です。

GH分泌不全症では、身長が低いにもかかわらず、体脂肪率が高く体型がぽっちゃりしているケースが多いです。血液検査をしてみれば、このタイプの成長ホルモン分泌異常症では「低血糖」を示す場合がほとんどです。糖尿病が関わっている事例もあるので、いずれにせよ医療機関での適切な診断が必要です。

生まれつき骨・軟骨に異常があって、骨が縦に伸びない

骨系統疾患(軟骨異栄養症など)がこれにあたります。これは生まれつきによるもので、骨が伸びていく部分である「軟骨細胞」に異常があるのが原因です。

軟骨栄養障害の場合は、体系的特徴が顕著にあらわれます。背が低いというのはもちろんですが「手足が短い」「おでこが突き出ている」「体型に対して頭が大きい」「脊椎が変形している」など、明らかな身体的異常が認められますので、この病気が見過ごされるケースは少ないでしょう。

確率は2万人に1人といわれています。合併症は命にもかかわるため、医療機関での治療が必須です。治療は主に成長ホルモン投与と外科的施術によっておこなわれます。

軟骨無形成症と低形成症

軟骨無形成症と低形成症もまた、小児によく見られる低身長症の病気のひとつです。軟骨細胞に障害があることにより、骨が伸びにくくなるのがこの病気の特徴です。

早期発見ができれば、成長ホルモンによる治療での改善が期待できます。一般にこの病気は3歳前後で見つかることが多いです。

ターナー症候群やブラダー・ウィリー症候群などの染色体の異常

ターナー症候群は性染色体の異常によって生ずる病気で、思春期以降に骨の成長スピードが落ち、低身長となることが知られています。治療は成長ホルモン(GH)治療とエストロゲン治療の2つの手段が用いられます。

ウィリー症候群もおなじく染色体異常の認められる低身長疾患のひとつです。

この他にも「脳の下垂体に障害がある」といった原因(脳の外傷や脳腫瘍で脳の下垂体に障害があると、下垂体から成長ホルモンが分泌されなくなり、低身長になります。また、原因がなくても成長ホルモンの分泌が低下する場合もあります)や「子宮内発育不全」(生まれた時に平均よりも身長・体重が小さいことが原因になることもあります。多くの場合、3歳までには標準の成長に追いつきますが、まれに身長の伸びが悪く、平均より著しく低くなる場合があります)など、低身長症にはさまざまな要因があります。

心臓、肝臓、消化器などに慢性の 病気があり、全身の栄養状態が悪いといったケースもあります。いずれにせよ素人判断で見極められるものではありませんので、適切な医療機関を受診することが大切です。

治療法は成長ホルモンの投与

低身長症の治療には、不足している成長ホルモンを補う「成長ホルモン治療」を行うのが一般的です。成長ホルモンはタンパク質でできており、飲み薬などで治療しようと思っても、胃で分解されてしまうため、注射によって投与します。3歳から治療を始めることができます。

低身長症の子供に成長ホルモンの投与を始めると、1年間で急速に身長が伸びます。その後、伸び率は緩やかになりますが、長期間治療を続けることで、徐々に標準身長に近づくことができます。

ただし、思春期が過ぎて骨の成長が止まってから成長ホルモンを投与しても、身長は伸びません。そのため、3歳以上のできるだけ早い時期から治療を始め、思春期に入るまでの長期間にわたって続けることが大切です。

また、そのほかの治療法として、骨に異常がある場合は、整形外科で身長を伸ばすための骨延長手術が行うこともあります。染色体の異常では女性ホルモンの投与などが行われます。

手のひらのレントゲン写真で成長異常が分かる?

低身長症の検査では、手の甲のレントゲン写真を撮るケースがあります。なんで手のレントゲンで低身長がわかるのだろう?と思いますが、これは手にはたくさんの骨が集まっているからです。

手首の上の部分には小さな骨がいくつもあって、年齢によってレントゲンに写る骨の数が変わります。例えば1歳では2つしかなく、5歳では5つ、12歳では10個と次第に増えていきます。

この手の部分の骨の形成具合を見ることで、ちゃんと成長しているかどうかを判断できるというわけです。このように医療機関ではさまざまな検査手法が用意されていますので、大丈夫。病気のことは専門の医師に任せましょう。

まずはかかりつけの病院に相談を

子供の低身長は、できるだけ早いうちに病院を受診することが望ましいですが、どの病院の何科へ行けばよいか分からない人も多いようです。

まずは、いつも診てもらっている、かかりつけの小児科医に相談してみましょう。低身長症の可能性がある場合は、専門医宛に紹介状を書いてくれることもあります。

まとめ

子供の身長が伸びず、低身長症の疑いがあると思ったら、なるべく早めに専門医に相談するようにしましょう。何らかの病気が原因で身長が低い場合は、病気にあった治療を行うことで身長を伸ばすことができます。また、低身長症というほどでもないけれど、平均身長よりも低いお子さんは、食事・睡眠・運動の3つを見直してみて下さいね。

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