[注意]成長期に気をつけたい食事、睡眠、生活習慣について

成長期に入ったお子さんの身長ついては、お子さん自身も、ご家族も気にする話題ではないでしょうか。成長、と一口に言っても、そのメカニズムには様々な要素が関係しております。骨や細胞、成長を促す栄養素、その栄養素が含まれた食材、睡眠、生活習慣など、無視できない項目が多くあります。

今回は、成長期の子どもの身長と、その身長を伸ばすのに有効な食材や栄養素、そして睡眠、生活習慣に焦点を当てたいと思います。

成長期の身長に関するメカニズムと生活習慣について

成長期に身長が伸びるメカニズムには、骨と骨同士をつなぐ部分にある軟骨、骨端線が深く関わっています。

腕や足など、長い骨の両端にある骨端線は、子供の頃は柔らかくて伸びやすく、成長ホルモンによって伸びた結果が、身長に現れます。

骨端線には、骨芽細胞が多く存在していて、この細胞は成長ホルモンの影響によって増殖していくのですが、それが身長の伸びに関わってくるのです。

成長ホルモンが最も多く分泌されるのは、眠って2時間後、または午後22時~午前2時の間とも言われているため、身長を伸ばしたいお子さんは、あまり夜更かしせずに就寝した方が良いですね。

骨端線の伸びは、10歳から13歳が最もピークとされている説もあり、あとは徐々に閉じていきます。17歳を過ぎた頃には、完全に閉じてしまい、身長が伸びるケースは多く見受けられません。

なので、小学生高学年をから中学生頃のお子さんがいらっしゃる家庭で、身長を伸ばしたいと考えている場合は、今の時期を逃さず、睡眠、食事、運動等の生活習慣を整えてきましよう。運動については、活発に動く時期のお子さんが多いと思いますが、運動不足の子がいらっしゃる際には、まず外で散歩をする、といった、気軽にできる運動から始めてみて下さい。

また、イライラしたり、唐突に怒り出したり、憂鬱が激しかったりなど、感情が不安定なお子さんの場合、食事も影響しているケースがあるので、インスタント食品を多く摂っている場合は、それを止めて、家庭料理、もしくは惣菜ものを食べるところから始めましょう。

睡眠の質が関係しているケースもあるので、夜更かしをしていないか、または悩み事に没頭していないか、など、お子さんの様子を見守っていきましょう。

成長期に、特に摂り入れたい栄養素は?

身長を伸ばすには、まず骨が伸びることや、摂取した栄養素を吸収する手助けなどをしていくことが有効となります。そこで成長期に、特に摂っておきたい栄養素の一例を、下記にてご紹介したいと思います。

1)タンパク質

タンパク質は、カロリーと一緒に摂ることにより、成長因子と呼ばれるIGF-1の血中濃度が上がり、軟骨細胞が増えると言われています。それにより、身長の伸びを促す、すなわち骨を伸ばし、身長が徐々に高くなるという結果を生み出してくれます。

食卓で並ぶに理想的なのは、豆類や豆製品に含まれる「植物性タンパク質」が含まれている食事ですが、肉類もまた「動物性タンパク質」と呼ばれる栄養素が含まれています。しかし、肉類はタンパク質と同時に脂質も多く含まれているため、お子さんの体型や、体重などが心配な際は、鶏肉や、豆腐ハンバーグなど、脂質の低い食材やメニューを選んでいきましょう。

2)カルシウム

成長期は骨の成長が活発なため、その時期にカルシウムを充分摂っていると、骨量が増し、将来、骨粗しょう症を防ぐことができます。

カルシウムは、強くて健康な骨や歯をつくるだけでなく、筋肉収縮や神経にも良い影響を与え、安定化させてくれます。しかし、カルシウムだけを摂るのでは、あまり効率は良くありません。カルシウムは、“ミネラル”と呼ばれる栄養素の中の一つですが、体内でうまく吸収するには他のミネラルの摂取も必要です。

しかし、だからといって、ミネラルが含まれる肉類を多く摂り過ぎると、中に含有されている“リン”がカルシウムの体内吸収を妨げてしまいます。また、カルシウムに重点を置いて摂取しすぎると、今度はミネラルの体内吸収を妨げてしまうという結果になってしまう為、過剰摂取にならない程度に、カルシウムとミネラルを一緒に摂っていきましょう。

3)マグネシウム

マグネシウムは、カルシウムと一緒に摂ることにより、カルシウムの吸収率を上げてくれるミネラルです。配合で表すと、カルシウムとマグネシウムは2:1の割合が良いとされているので、少しカルシウムを多めに摂りつつ、マグネシウムの栄養素が入った食事も一緒に食べていきましょう。

4)亜鉛

亜鉛は、摂取したタンパク質の合成や、コラーゲンの形成に欠かせないミネラルの1つで、最も欠乏しやすい栄養素の1つでもあります

亜鉛不足が著しくなると、細胞生成や、上記で述べたタンパク質合成などに支障をきたし、成長期の適切な体重や、身長の伸びに悪影響を及ぼしてしまいます。

他にも、亜鉛は味覚を正常に保つ役割や、皮膚や粘膜の形成といった、必要性の高い栄養素ですので、豚肉のレバーや、牛肉、卵、納豆といった、亜鉛を含む食材も積極的に摂っていきましょう。

5)食物繊維

食物繊維は、お通じを良くするだけでなく、整腸作用もある栄養素です。お菓子等でお腹を満たしてばかりいると、食物繊維不足となり、お腹の調子をととのえる事が難しくなります。

放置していたら、吐き気や発熱といった症状が現れるケースもあるので、それを事前に防ぐためにも、こんにゃくやヨーグルト、豆類、芋類などを口にして、お腹の中をきれいにしていきましょう。

子どもの身長を伸ばすのに有効な食材

まず、下記に記述するのは、成長期に必要な栄養素を含んだ食材の一例であることを、先に申し上げておきます。

大切なのは、食材に含まれている栄養素や、美味しく食べる工夫、歯ごたえのある食べ物で顎の力を強くするなど、成長期のお子さんの手助けをしてあげることです。

1)牛乳、小魚

カルシウムを多く含んでいるため、骨や歯の形成において必要になる栄養素を摂取できます。

他にも、チーズや海藻に含まれているので、フルーツヨーグルトやわかめのお味噌汁、小魚入りの卵焼き、レアチーズケーキなど、牛乳やチーズ、海藻、小魚が使われている食事を口にしましょう。

2)アーモンド、ピーナッツ

アーモンド、ピーナッツといった、種実類はマグネシウムを多く含んでいます。メインディッシュとして食卓に上がる機会は無いと思いますが、食感などの料理のアクセントとして使えるので、特にスイーツ類では出番の多い食べ物と言えるでしょう。

お菓子と一緒に食べるのも良いのですが、その際は砂糖の量など、糖分の摂り過ぎに気をつけましょう。

3)きのこ、魚介類

きのこや、いわし、さんま、しゃけといった魚介類、にはビタミンDが多く含まれています。脂溶性ビタミンは、カルシウムの吸収をスムーズにしたり、骨形成する上で手助けする働きもあるため、成長期のお子さんには特に大切な栄養素と言えるでしょう。

また、人間の皮膚でもビタミンDは形成できるのですが、それは紫外線に当たることが必要となるため、日光に当たるのを避けるような、不健康な生活を続けている場合は、やがては不足してしまいます。それを防ぐためにも、きのこ類や魚介類といった食べ物や、日光に当たるなど、ビタミンDを摂取、形成することを意識してみましょう。

4)牛、豚などの肉類

タンパク質が多く含まれているのですが、それは上述した通り「動物性タンパク質」という栄養素に区分されます。脂質やカロリーなどは、植物性タンパク質より多いので、それを避けたい方は豆類の料理や食材を口にすることをオススメします。

納豆や高野豆腐、おでんなどの料理が例として挙げられますので、肉類の脂質やカロリーが気になる方は、お豆腐を使った料理や、上述したメニューを作ってみてはいかがでしょうか。

5)牛や豚のもも肉、牡蠣

牛や豚のもも肉、牡蠣、あさりといった貝類などは、亜鉛が含まれており、骨が成長していくのを助ける働きや、タンパク質の合成に必要になる栄養素でもあるので、特に亜鉛不足と言われがちな日本人は成長期のお子さんだけでなく、大人も積極的に摂ることをオススメします。

ごまやくるみ、きなこや納豆にも含まれているので、食卓に並べる食材としては豊富ですね。亜鉛を含んだ料理の一例としては、クラムチャウダーやレバニラ炒め、ビーフシチュー、きなこ餅、納豆巻きなどが挙げられます。

子どもの睡眠と身長の関連性

成長期には、骨端線と呼ばれる軟骨があり、これが伸びる事により、骨もまた伸びていきます。そしてその、伸びるための要因が成長ホルモンなのです。成長ホルモンが分泌されるのは、眠ってから2時間後、ゴールデンタイムは午後22時~午前2時と言われています

そのため、睡眠が充分に摂れた実感がなかったり、夜更かしをしていたり、途中で目覚めるのを何度か繰り返したりして、睡眠の質が低下してしまうと、成長ホルモンが身体に与える影響力を弱めてしまう事態になりかねません。

もし、そうなってしまうと、身長も期待しているほど伸びない、といった事が生じ、特に男の子にとっては、コンプレックスの一因になってしまうケースもあるかと思います。

成長には、睡眠だけでなく、食事や運動も関係してきますが、まずは夜更かしに心当たりがある子は、改善を試みましょう。途中で何度も目が覚める、充分な時間をとって寝ているのに、疲れが癒えない等、といった悩みを抱えている子は、まずは食事、運動に改善点は無いか考えてみましょう。特に改善点もなく、状態が悪化したり、ストレスが溜まるような状況に見舞われた際は、病院への相談をオススメします。

運動をすることの重要性

睡眠の次に重要なのが、運動習慣をつけることです。「骨を丈夫にするためには外で遊ぶのが一番だ」というのは決して体育教師の方便ではなく、科学的な根拠があるのです。

例えば運動場で鬼ごっこやかくれんぼなど、走って体を動かす遊びをしたとします。走ると体には、断続的な刺激が発生しそれは骨にも伝わります。この骨にかかる機械的な刺激のことを「メカニカルストレス」と呼びます。

メカニカルストレスは成長ホルモンの分泌を促し、骨細胞を活性化させてくれます。骨というのは、骨細胞が壊されそして作られる過程で太く丈夫に育っていきます。骨を壊す細胞のことを「破骨細胞」と呼び、骨を作る細胞のことを「骨芽細胞」と呼びます。

どちらも骨を伸ばすためには、欠かせない細胞です。この2つの細胞は、運動することによって活発になります。誤解のないようにておくと、このメカニカルストレスというのは精神的なストレスとは一切関係ありません。あくまで骨細胞へと伝わる刺激のことを指します。

成長期の胸の大きさと生活習慣

成長期に入ると、女の子の身体つきも少しずつ変化し始めます。

成長ホルモンは、胸部にも影響を与えるのですが、そのメカニズムは、10歳前後に、乳腺と呼ばれる箇所へと“ラクトゲン受容体”と呼ばれるものが形成されます。成長ホルモンが分泌されると、このラクトゲン受容体と結びつき、乳腺が刺激されて発達するという仕組みがあるのです。結果、乳腺の周りに脂肪がつくことにより、胸部が成長するのですが、生活習慣が乱れていると、胸部を含めた、身体の健康的な成長が妨げられてしまいます。

成長ホルモンは、生活習慣の乱れにより、分泌量も変動してしまいますので、女の子の中で胸を豊かにしたいと思っている子や、胸のことはいいとしても、身体を健やかに成長させたい、と思っている子は、次の事柄に気をつけてみましょう。

  1. 寝る前に、パソコンやテレビ、スマホに夢中になるのは控えよう
  2. 好きなものだけでなく、野菜や果物といった食材も積極的に食べるようにしよう
  3. 部活や、もしくは散歩、スポーツを自主的に行い、運動をしよう
  4. 夜更かしは控えるようにしよう